インストラクショナルデザインというらしいけど、
それを知らないけど「教えるって難しいよね」って言う
わたしみたいな人が読むのにすごく手に取りやすい本でした。
というか、子どもに読ませてもいいのかもしれない。
グラレコは、視覚優位のわたし向け覚書。
読んで好きだったところを抜粋。
で、以下、その感想的な何か。
教えることについて
他にも書いてあったのだけど、「おぉ!」と思ったのが、この2つ。
『教えたい人に、教える側の希望を言うのではなく、具体的な行動をゴールとすること』
『教えるには、3つのスキルがあること』
『教えたい人に、教える側の希望を言うのではなく、具体的な行動をゴールとすること』
だれかに教えたいときって、「こうなって欲しい」と言いがちだった(ような気がする)のだけど、
それよりも、具体的な行動を決めてゴールにすることが大事なんだそうです。
たしかに、希望とか期待言われても困るわ・・・ってことは身に覚えがある。
それよりも、その希望とか期待のゴールを行動として出してもらえると、そのActionPlanはたてやすいよね。ってなるよね。ってなりました。
『教えるには、3つのスキルがあること』
これは、次のスキルです。
この中でも、態度スキルというものは、結果として教えたい人のやる気スイッチを押すことになるので*1
一番難しいスキルになるそうです。
それぞれのスキルについては、次に書きます。
3つのスキルについて
運動 スキル
ここで好きだった話は次の2つです。(本書はもっと他にも書いています)
小さく行動して成功させて、次のステップに進ませる方法です。自転車の練習を例に書かれています。
ここには「俺の背中を見て盗め」みたいな方法は書かれず、小さく成功体験を続ける方法が書かれていて、すごくいいな。と思いました。
だって、背中みたってわからないものはわからないんだもん(とくに教育が目的であるなら、それはただの怠慢だと思うし、本書もそれに近いことが書いてある)
- 『情報フィードバック』をおこない、『評価フィードバック』をしない
これは結構ぐさっときました。情報フィードバックとは、行動にたいして『できたか』『できてないか』を教えたい人に伝えることです。
一方、評価フィードバックは、行動にたいして『すごいね』といった評価まで伝えてしまうことです。
この評価フィードバックの何がよくないかというと、行動にたいして評価まで伝えてしまうと、その評価がプレッシャーとなってしまう。
ということでした。
わたしの場合、わりとすぐ「天才」「すごいね」「まじ神」って言ってしまうので*2
教える側としては、教えられる側に余計なプレッシャーを与えてしまっていたのかもしれないなと思いました。
では、そういう評価はしてはいけないかというと、そうではなくて
しかるべきタイミングで褒めるとか評価するとよいみたいです。(本書では、サプライズという項目になりそうです)
認知スキル
私はあまり勉強ができる方ではないこともあり、このスキルが一番勉強になったかも。
この認知スキルにはさらに3つの項目が紹介されていました。(いや、3つだけってことでもないけど)
- 記憶すること
- 問題を解決すること
- 話すこと・書くこと
次に、一つずつ説明します。
記憶すること
ここで一番ぐっときたのは、教える相手が視覚優位か聴覚優位かで、教え方を変えるべし という内容でした。
わたし自身、視覚優位(それも図形や絵が好き)で、
仕事の説明もよく絵を描いて理解するようにしています。(なのに、この画力やばい)
教える側になるときは、自分の得意な方で教えても、教えられる方は理解ができないので
教えられる方にあわせるようにしなさい。ということでした。
聴覚優位の人の場合、時系列など順番に教えることがよいそうです。(なるほど)
問題を解決すること
ここは、算数とか数学が好きな人は得意かもしれないです。
この2つは同じことを言っています(と私は思っています)
解き方のパターンのことを、本書では『スキーマ』といい、そのスキーマの数を多く知っているほど
活用できれば、応用も解けるようになる ということでした。
『問題を解決する』というタイトルに対して、これだけでは解けないかもしれないですが
パターン化できるスキルは、あらゆるシーンで役に立ったり、楽になれるなぁと思っています。
話すこと・書くこと
ここでは、次の3つがとくによかったと思います。
- コーネル式ノートの取り方
- 文書の型を知る
- スピーチは繰り返し練習する
コーネル式ノート とは、ノートを3つのエリアに区切って、
『箇条書き』『図やヒント、キーワード』『まとめ』でノートを書くことです。
こうすることで、記憶に残りやすい(または思い出しやすい)ノートになるそうです。
わたしも学生時代にそうできていたらなぁ。。というか、今の仕事でも、自分はノートに書くこと多いので
ちょっとやってみようかな。と思ったり思わなかったりします。
文書の型を知る。については、起承転結然り、論文の書き方然り、色々な文書はある程度型が決まっていて
その型を教えることで、書きやすくなるよ。というお話しでした。
とくに読書感想文などは、わたしの子どもも毎年頭を抱えているので、ものごと(文書)には型があるよ。って
前もって知っておくだけで、かなり生きやすくなるなぁと思いました。
スピーチについては、練習はするけど、記憶したものを話すのは面白くなくなるから一旦忘れる。という
わかるけど、なかなか豪快な方法でした。
よいかどうかは、、、もっとよい案があるといいなぁ。
態度スキル
最後に態度スキルです。
このスキルは最も大事(難しい)スキルと紹介されていますが、それもあってか
あんまりグッときませんでした。
主に次の3つについて書いてありました
* 質問力
* 対話する
* コーチング
ざっくりいうと、教えられる人がみずからやる気を出すように、
質問という形で対話をして、教えられる人にあったストーリーをくみ上げていくような話でした。
ここで、わたしがモヤモヤしたのが、自分が教えられる人だった場合、
教える人から、あれこれ質問されて、微妙な質問だったりして、ゴールが自分が向かいたい方向かわからないまま
であったり、
答えやアドバイスが欲しくて話しているのに、質問返しされたりして、解決してくれないの?
アドバイスほしいんだけど・・・
ってことが、わりとあるなぁと思ったので、モヤったんだと思います。
きっと本書とわたしの経験のシチュエーションが違うのかな?とも思いますが
わたし的に腑に落ちる対話ができるといいなぁと思います(とはいえ、自分は教えたがりすぎということが本書でわかったのでした)。
さいごに
わたしは、なかなか本を最後まで読み進められなくて、今回めずらしく最後まで読めたし、学びもあってよかったです。
(本を読む人なら、数時間で読み終わるのではないかと思います)
今回ご紹介した話以外にも、色々とエッセンスが詰め込まれた本なので
さらっと読んでみられるとよいと思います。
今回この本を読むことにしたきっかけツイートがこちらです。
よい本をご紹介いただいて(わたしにじゃないけど)どうもありがとうございました。