テストする人。

ソフトウェアテストってわかんない。テストとQAのゆるゆるブログ。

JaSST'18 Tokyoに行ってきた!

JaSSTソフトウェアテストシンポジウム-JaSST'18 Tokyo

このブログを何度かご覧のみなさまならご存じかと思いますが、 日本最大のソフトウェアテストのシンポジウム JaSST'18 Tokyoに行ってきました。

なぜ行ったのか

やはり日本最大のシンポジウムだけあって、各プログラムがとてもおもしろそう。
海外の講演者をお招きしているので、世界のテスト事情を聴講できるチャンスです。

さらに今回は、私が所属しているJaSST Kyushuのプログラムやテーマのヒントを探るというのも ミッションにありました。

何があったのか

ここでは、私が聴講したもののいくつかをピックアップして、感想を書きます。

きっと各セッション内容は 色んなブログのエントリーがあると思うので 探してみてくださいね:)

基調講演とチュートリアル

基調講演:Advances in Continuous Integration Testing at Google. John Micco(Google

まとめての感想になりますが、こちらではJohn Micco氏による基調講演とチュートリアルを受けました。

私は普段、受託開発と自社サービスのテストを選任でやっています。 探索的テストが得意なテスターなのですが、ものの見事に打ち崩された感じです。

Googleではすべてテストを自動化しています。
そのため、手動でテスト実行しているテスターもいなければ、 Issueを書く必要もないかもしれません
(いや、でもバグの結果をエンジニアにフィードバックしているて言ってたので フィードバック書く文章力や表現力は必要なのかも。

ではMicco氏は何をしているかというと、それらの自動テストの結果をデータとして持っていて おかしな動きをしていないか見ているそうです。

自動テストというと、OK/NGやGreen/Red、Pass/Failなどを思いだされると思うのですが、
それだけでなくFlakyな状態をみています。

フレーキーとはテスト実行をすると、PassしたりFailしたりするようなものを指すそうです。

チュートリアルでは、Micco氏がチュートリアルのために用意したデータと前もって作成してくれたSQLファイルを使って
データの集め方を教えていただきました。

基調講演で聴いた内容だけでは、Googleだから。という感じもどことなくしていたのですが
チュートリアルを受けてみると、今あるプログラムコードや、テスト実行結果をとっていれば
それをもとに、意外と似たようなことができちゃうかもしれないな。と思いました。

ちなみにMiccoさんと二日目の夜に一緒にお酒を飲む機会があったのですが 英語が超苦手な私とも話してくださいました(周りに沢山ヘルプだしたけど)
全然講演の話しなかった私のバカバカ。

Web.JaSST~ウェブ系QAがみんなのお悩みに全力で提案を返す会~

JaSST Tokyoでは数年前からWeb.JaSSTというプログラムがあります。
私もWebのシステムのテストをしているので(ここではWeb ServiceのQAという意味だったので、たまに私のスコープと外れる) 毎回参加しています。

今回は事前に参加者からいただいたお悩みを、チームで回答するというものでした。

こちらにTweetのまとめもあります

togetter.com

今回の内容に関しては、Webだから~ という内容は少なかったのではないかなーと思います:)
いつも思っていることなのですが、WebやWebサービスにだけ特化した情報はもちろんないわけではないのですが
それよりも、どの世界(組み込みやエンプラ、受託システム)でも、似たような話はたくさんあります。

きっと選り好みせず、色んな話を聞いて、自分の世界に落とし込める、変換できると
より多くの知見が得られるなぁと思います。

今回のパネルメンバーはWeb.QAという勉強会もやっているそうなので
いつも指くわえてみています。 うらやましい。

計画立案とふりかえりでリスクを捉えよう!~SaPIDTOC:未来予想型チーム運営WS(テスト編)~安達 賢二(株式会社HBA)水野 昇幸(TOC/TOCfE北海道)

このタッグのワークショップやBootCampが最近注目しているわけですが、
JaSSTでチュートリアルが受けられる!ということで受けました。

とはいっても、SaPIDの触りであったり、TOCの触りであったりは、他の勉強会で振れたことはありました。

今回は150分という時間。
まま長そうに見えるかもしれませんが、私にとってはまだまだ時間が足りませんでした。

SaPIDは問題解決手法の1つですが、問題に向き合うことが難しいです。
適当に何処かで聞いたことのある問題を言うと『それで具体的にどんな嫌なことがありましたか?』と掘り下げられます
日本語がまだまだ不自由。

当たり前ではありますが、チュートリアルを一回受けただけで習得できるようなものは そんなに多くないと思うので、今回の経験を機に、日々ちょっとずつやってみるといいよね。って思っています。

二人の話し方とかもすごい好きだったりします。

また、今回3人チームになって挑んだのですが、ふだんメトリクスとか進捗スケジュールを見ることがなくて
すごい勉強になったり楽しかったりしました。
自分の読みがあってる みたいなこともできるんだなーってちょっと好きになりました。(本来の目的と違うだろうけど)

JaSST Tokyoのココがすごい

セッションの内容の片鱗がおわかりいただけたかなーと思いますが、
他にもいろいろすごいことや楽しいことがたくさんありました。

どこもかしこも有名人だらけ

この日は日本中のテスト好きが集まってきます。

そうすると、右をみても左をみても有名人がいたりいなかったりします。

本会終了後に、関係者入口付近に居たのですが、出てくる人々が
「〇〇で有名な~さん」とか「〇〇で基調講演された~さん」みたいな状況になって面白かったですw

福岡からもたくさんの参加者がきたぞ!

私が初めてJaSST東京に参加したときは、おそらく一人で参加したんじゃないかなーと思います
(九州で括ると、理事の方々がいらっしゃったりしますが)

しかし、年々参加者が増え、今年は実行委員から5人(東京兼任のぞく)や、他の参加でも総勢10名程度参加しました(私が知る範囲で)

一人でも本会ではたくさんの友人たちに会えるので、寂しい思いはしませんが
仲間とくると、これからに活かすためにどうしようか。とこれからの話がしやすくなるなぁと思いました。

たくさんの人に出会える

有名人(の定義も書いていませんが)でも、そうでなくても、たくさんの人を紹介したり挨拶したりできました。
いち参加者でこんなに名刺交換をする機会はここでしかないかもしれません。

今となっては、テストの話だけでなく、生活や社外活動、自分に関する色んなことを相談したり
近況報告できる人たちと集まれる貴重な機会です。(一日目も二日目も飲みに行った)

講演者とまじで話せるぞ

偶然ということもありますが、基調講演のMiccoさんとも、招待講演の柴田さんとも話すことができました。 普通にその辺(失礼)を歩いていますし、情報交換会では独占も可能では・・・というくらいお話しできます。
日本人遠慮しすぎ。というのがよくわかりました。
みんなもっと話したらいいと思うし、講演者の方々も話すの好きな方多いと思っています。

自分の活動の棚卸しができるかも

シンポジウムに行くと、未来のことも、自分の現場に近いことも、さまざまなことを知ることができます。
自分の今の行動や活動があっているのか、必要ないものになるかもしれない
もっと工夫できそうだな とか ただ楽しいだけでなく、今日からどうしようかな。と思う機会に恵まれます。

私の場合、最近はテスト自動化だ、AIだと言われてきていますが、それでも人じゃないと手が届かないことを していると思いあがっていましたが、そんなことすら必要なくなるかも
私なんていなくてよくない?て思いました(少なくともGoogleでは必要ないだろう)

ときどき「自分のようなテストのやり方やテスターは必要なくなるし、必要ないようにすることが自分のミッションかもしれない」 と思っていた時期がありましたが、またもややってまいりました。

色々やっていきたいなぁ

さいごに

登壇者や実行委員をはじめ、各みなさまのおかげで、とても貴重な時間を過ごすことができました。
これらを指くわえてタイムライン眺めるだけにならなくてよかったです。

また、ほぼ参加だけの回も久しぶり(コミュニティブースとか出したりしてたので・・・今回もちょっとだけお手伝いしましたが) だったので、思う存分楽しめました。

実行委員長挨拶で「これからもJaSSTに期待して欲しい。ぼくらはその期待を超えるようにがんばります。だから期待してください」 というような話がありました。
私も地域運営として、同じ気持ちでやらなきゃなぁ

あー、いってよかった:)